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Diary/2018-7-8

「国家の品格」

を読んでみました.
小学校の道徳公開授業(授業参観の一環的なやつ)というイベントの間の,
保護者向けの講演の中で引用された,のが,きっかけ.
引用されたのは,会津藩の「什の掟」と「ならぬものはならぬ」という部分だったのだけど,
講演者の話では,なんだか,もやもやしたので,本を手にとってみた.


本の帯の「日本論」とかっていうあおりや,日本すごい,的な話はおいておいて,
論理よりも情緒が大事という著者の持論を,
『「論理」だけでは世界が破綻する』として,
そもそも論理が世界をカバーしていないという話をゲーデルの不完全性定理から説明されたり,

論理が正しくても,出発点が正しくないと答えは誤る.
論理の運びが上手な人ほど,自分の正当化の道具として使える

とか,

数学では公理系から出発するから論理を安心して使える.
でも現実の世の中には,公理系はないので,そうじゃない

と説明されるあたりは面白いなあ,と.


また,天才の生まれる3つの条件は,
「美の存在」「跪く心」「精神性を尊ぶ風土」
という主張にも,
天才というか,この人賢い人だなあ,と頭に思い浮かぶ人は,
美意識が高かったり,謙虚だったりするなあ,と,なるほどなあ,とか.


まあ,なんというか,面白いエッセイではあった.


ちなみに,ナショナリズムやパトリオティズムをひとまとめに「愛国心」とするのではなく,
パトリオティズムを「祖国愛」と訳すのは,よいなあ,と.